【豆サミットin遠軽】在来豆農家訪問無事終了!

国際豆年の今年、ここ遠軽町で「豆サミットin遠軽」が開催されるにあたり、べにや長谷川商店では10月27日(木)、「在来豆農家訪問」を行いました。
昨日までのぐずついた天気も一転、秋晴れの中、東京・大阪からなど、総勢21名の方々にお集まりいただきました。今回訪問する農家さんは、長谷川清美の父・長谷川清繁の取引先のため、父も同行し、いざ出発!
まずは遠軽町生田原の村上繁昌さんのお宅へ。玄関前で左手に立っているのが村上さんのおじさん、真ん中が村上さんのおばさん、右に座っているのが長谷川の父、長谷川清繁です。
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村上さんは主に貝豆をつくっていますが、毎年鹿に大部分が食べられてしまっているので、今年は少ししかつくらなかったそう。小屋には昔使っていた棒ニオの棒がたくさん積まれていました。
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こちらが唐箕(とうみ)。ちょっと見づらいですが、手回しの昔ながらの唐箕です。乾燥したさやを上から入れてハンドルを回すと、風で殻が外れてごみも吹き飛び、下から脱穀された豆が出てくるというもの。
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こちらは唐棹(からざお:殻竿とも)です。脱穀機が普及するまでは、この唐棹で脱穀していました。早速長谷川父と娘の親子競演!地面に打ちつけるときに先端の折れ曲がった部分を平らにするのがとても難しい!
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ここでプロ登場。村上さんのおばさんはやはり板についています。
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村上さんは昔は米も作られていて、やはり米でも豆でも、機械乾燥のものと自然乾燥させたものでは味が違い、自然乾燥のもののほうが断然おいしいのだそう。
もう収穫が終わってしまい、豆は畑にはありませんでしたが、倉庫なども見せていただき、また、村上さんの家は薪ストーブを使われているということで家の中ものぞかせていただいたり、寒い中色々なお話を聞かせていただきました。

そして次なる訪問地、湧別町へ向け出発…とその前に、あまりの寒さにいったん木楽館でトイレタイム。この日はなんと遠軽町生田原で、朝5:46の時点でマイナス5.3度を記録したそう。それは寒いはず! 木楽館では木工品や地域の特産品などが展示・販売されており、お土産を購入したりコーヒーを飲んだりとしばしの休憩ののち、湧別町西芭露の鈴木健実さん宅に向け出発!

鈴木さんは手亡と小豆をつくっていて、「棒ニオ」と呼ばれる乾燥方法をとられている農家さんです。
自然乾燥の方法には主に「棒ニオ」と「ニオ積み」の2種類がありますが、現在はニオ積みなどもせず、完熟したら機械で刈り取り、温風乾燥させるのが主流となっています。

ニオ積みは、下にプラスチックや木製のパレットを置き、その上に豆の株を積み上げていくものです。通常はパレットを使用しますが、より丁寧な方法として、低めのやぐらを組む方法もあります。一方棒ニオは、まず島立てで乾燥させてから棒に豆の株を刺して積んでいく乾燥方法です。
↓ちなみにこちらがパレットを使用したニオ積みの様子。
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「島立て」とは、株を抜いて根を上にして乾燥させるもので、棒ニオにするには、島立てのあとさらに豆の株を棒に刺しながら積んでいくため大変手間がかかり、今はほとんどこの方法で乾燥している農家さんはいなくなってしまいました。鈴木さんは今もこの棒ニオをやられていて、さらにうれしいことに、現在乾燥の真っ最中でこの棒ニオが見られるとのこと!期待に胸が膨らみます!

鈴木さん宅へ向かう途中、この近郊は昔薄荷づくりが大変盛んだったということで、薄荷を干して蒸留するための小屋を見学。芭露を含む遠軽町近郊は、戦前・戦中にかけて東洋一の薄荷の産地で、和種薄荷は薬効成分が西洋薄荷よりも優れていたため、戦時中の薬品として輸出もしていたのだそうです。
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こちらは通称「薄荷御殿」と呼ばれる、湧別町西芭露の峯田勤さんのお宅。とても立派でまさに御殿。突然の訪問にもかかわらず見学させていただきました。
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鈴木さんの畑に到着!棒ニオとニオ積みが紅葉と相まってなんとも素晴らしい光景!!
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棒ニオにしているのは手亡。ニオ積みは小豆とのこと。小豆は昔から乾燥はニオ積みなのだそうです。鈴木さんのニオ積みは、下にやぐらを組んでいました。
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参加者の皆様も興味津々の様子。
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右から2番目に映っているのが生産者の鈴木健実さん。奥様と息子さんと小豆の脱穀作業中でした。脱穀した小豆を入れている袋は「叺(かます)」といい、わらむしろを二つ折りにし、縁を縫いとじた袋です。
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こちらがかます。今はこの袋を使っている方はほとんどいないそうで、とても珍しいものだそう。鈴木さん曰く、「昔から使っているけど、1年に一回この時期しか使わないからそんなに痛まないんだ」とのこと。
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積んで乾燥したものをトラクターで畑から運び、小屋で脱穀作業をします。
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こちらが島立て。今回のツアーのために、小屋に少し残してくれていました。本当はこの状態で畑で乾燥させます。養分が多い根を上にすることによって、過熟にならないのだそう。その後棒ニオの状態に。
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お庭では湧き水を手動ポンプで汲み上げていました。このお水でお茶を沸かしていただき、バスの中で畑を眺めながらのランチタイム。当初は外で食べる予定でしたが、この寒さではあまりに無謀! お弁当の写真を撮り忘れてしまいましたが、お弁当は長谷川特製豆コロッケ入りかにめし弁当。貝豆コロッケのほか、フキの煮ものやきゅうりの古漬け風など、手作りのお弁当をご用意させていただきました。
↓のポンプ手前にあるのは和種の薄荷だそう。
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葉や花の形状から品種が分かるかといろいろと検索してみましたが特定できず…。でも一般的な薄荷の香りとはずいぶん違い、優しいマイルドな香りでした。
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薄荷が欲しい人は持っていっていいということで、みなさん株を分けていただいたり、畑に残された規格外のかぼちゃをもらったりしつつ、次なる訪問先、ご近所の佐藤英二さんのお宅へ。佐藤さんも昔から棒ニオでやられている農家さんで、主に白花豆、前川金時、小豆をつくられています。

こちらが佐藤さんの棒ニオ。棒ニオが前川金時、ニオ積みが小豆です。
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佐藤さんの棒ニオは、鈴木さんのに比べて大分背が高いようです。
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棒ニオは、上に傘をするのですが、佐藤さんの棒ニオは昔ながらのえん麦ガラを使用している正統派の棒ニオで、大変貴重な棒ニオなのです!
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白花豆は畑でそのまま乾燥させているということで、少し離れた花豆畑へ。こちらはすべて白花豆です。
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佐藤さんはただいまビート(てん菜)の収穫の真っ最中とのこと。ちなみにこちらがビート。こんな見た目ですが、別名「サトウダイコン」というかわいらしい名前も。
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次は佐呂間町へ向かいます。途中あちこちの畑にたくさんの白鳥が! デントコーンの残り物などを食べているようです。
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まずは本田卓さんの畑へ向かいます。本田さんはこの日お留守とのことでお会いできませんでしたが、積んである花豆を見せていただきました。白花豆、紫花豆、そして一山だけさくら豆があります。
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さくら豆。きれいな色です。
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いよいよ次が最後の訪問先、佐呂間町の宇佐喜吉さん宅です。こちらでは主に白花豆、紫花豆、そして黒千石大豆をつくっています。真ん中の青い帽子が宇佐さん。脱穀した白花豆と紫花豆を見せていただきました。
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宇佐さんの唐箕は電動のもの。
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こちらは黒千石大豆。
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黒千石大豆はさやから実を取り、豆がらや植物のクズと混ぜて保管することにより、クズがクッションとなって通気性が良いうえ、湿気を吸ってくれるのだそうです。
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このあとそれぞれ手選別をしてから納品していただくことになります。
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今回のツアーでは、近郊の農家さんを中心に畑など見せていただき、短い時間でしたがお話しも聞かせていただきました。そのほか、道の駅や地元の海産物を取り扱っているお店にも立ち寄り、お買い物もお楽しみいただきました。また、農家訪問終了後行われたマウレ山荘での食事会も、全て豆を使った特別料理をご用意いただき、まさに豆尽くしのツアーとなりました。本っっ当に寒い中、ご協力いただきました皆様、また、ツアーにご参加いただきました皆様、誠に有難うございました!

そして翌日29日(土)、「豆サミットin遠軽」が遠軽町学田住民センターにて開催され、べにや長谷川商店も豆のはかり売り出店致しました。たくさんのお豆好きの方にお会いでき、そしてたくさんの皆様にお買い上げいただきました。
また、午後からは長谷川清美による「海外取材上映会」が行われ、こちらも70名ほどの方のご参加をいただき、大盛況のすえ無事終了することができました。

今回の企画では、ご参加いただきました方々より、とても充実したものでとてもよかったとのお声もいただき、ぜひまた第2弾の企画を今後検討してまいりたいと思います。皆様有難うございました!


 
 べにや長谷川商店 松下

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